【代謝を上げる効果が期待できる食品6選】前編
- アプトルーム
- 9月30日
- 読了時間: 5分
ダイエットやボディメイク、そして日々の健康維持を考えるうえで、「代謝を上げる」ことは多くの方にとって重要なテーマです。トレーニングや生活習慣の工夫に加えて、食事の中で代謝を助ける食品を上手に取り入れていくことも、有効なアプローチのひとつです。
本記事では、代謝を上げる効果が期待できる食品を前後編に分けて6つ紹介します。それぞれの食品について、栄養学的な根拠や具体的な取り入れ方、注意点などを分かりやすく解説していきます。

① 水|すべての代謝のベースとなるもの
人の体の約60%は水分で構成されており、筋肉の組織は約75%が水分です。水は体温調整、栄養素の運搬、老廃物の排出など、あらゆる代謝活動のベースとなる存在であり、水分が不足すると代謝の働きそのものが滞りやすくなります。
特に注目したいのが、冷水の摂取によって代謝が一時的に高まるという生理的な反応です。これは「水熱産生(water-induced thermogenesis)」と呼ばれ、冷たい水を飲むことで体温が一時的に下がり、それを元に戻そうとする反応がエネルギーを消費することにつながります。実際に、500mlの冷水を摂取することで、安静時のエネルギー消費量が平均で30%前後増加し、その効果が60~90分ほど持続したという研究結果もあります。
また、軽度の脱水状態になるだけでも、基礎代謝が低下したり、運動中の脂肪利用効率が悪化したりする可能性があります。
水分補給は、トレーニング時や暑い環境下だけでなく、日常生活のあらゆる場面で重要です。こまめに飲むことが基本ですが、特に起床直後、運動前後、入浴前後、就寝前などのタイミングは、代謝のリズムを整えるうえでも意識して取り入れておきたいところです。
1日あたりの水分摂取量の目安は、活動量や体格にもよりますが、2~2.5リットル程度を目安にしてみてください。

② 緑茶|カテキンとカフェインの相乗効果
緑茶には、カテキンというポリフェノールが豊富に含まれており、脂肪の酸化を促進し、体脂肪の蓄積を抑える効果があることが知られています。
加えて、緑茶には適量のカフェインも含まれており、中枢神経を刺激して交感神経を活性化させる作用が期待されます。これにより、エネルギー消費が一時的に高まり、基礎代謝の向上につながるとされています。
特に注目されているのは、カテキンとカフェインを**同時に摂取した場合の“相乗効果”**です。2011年に行われた研究では、カテキンとカフェインを組み合わせて摂取することで、24時間あたりのエネルギー消費量が約4~5%増加し、脂肪酸の酸化率が明らかに高まったと報告されています。このような効果は、安静時においても確認されており、活動量にかかわらず代謝を底上げする可能性がある点が魅力です。
また、緑茶は血糖値の上昇を緩やかにする働きもあるため、食後のインスリン分泌を安定させ、脂肪合成を抑えるサポートとしても有用です。そのため、日常的に緑茶を取り入れることで、代謝全体のバランスを整えることにもつながります。
摂取のタイミングとしては、運動の30分前や、食事の前後がおすすめです。ただし、空腹時に濃い緑茶を摂ると胃に負担がかかることがあるため、体質に合わせて調整してみてください。

③ 唐辛子|カプサイシンによる熱産生と代謝促進
唐辛子は代謝を促進する効果があると言われています。唐辛子に含まれる主要な成分「カプサイシン」は、身体を温め、代謝を活性化させる働きを持っています。カプサイシンは交感神経を刺激し、アドレナリンの分泌を促進することで、脂肪を分解する酵素の活性を高めると考えられています。
また、カプサイシンには「食事誘発性熱産生(DIT)」を高める作用があることも報告されています。DITとは、食事を摂ることで体内のエネルギー消費量が一時的に増加する生理現象ですが、カプサイシンの摂取によってこの反応がさらに強く、かつ長く続く傾向があるとされています。実際に、カプサイシンを含む食事では、安静時のエネルギー消費量がより高まり、その状態が90分以上継続したという研究報告もあります。
さらに、2010年代以降の研究では、カプサイシンが脳内の満腹中枢に作用し、食欲を抑える可能性があることも示唆されています。これは、脂肪燃焼の促進と同時に摂取カロリーの自然な抑制にもつながる点で、体重管理にも有効といえるでしょう。
それ以外にも、カプサイシンには鎮痛消炎効果や殺菌作用、血管拡張による血圧低下の効果があるとされており、代謝以外の健康面でも注目されています。
ただし、過剰摂取は胃腸を刺激しすぎる可能性があるため、適量を心がけることが大切です。一般的には、2mg程度のカプサイシンでも一定の効果が期待できるとされていますので、毎日の食卓に少しずつ加えてみるのも良いかもしれませんね。
今回は6つのうちの3つをご紹介しました。普段気にせず摂取しているものもあり、生活に根付いているものですが効果を知るとよりありがたみを感じますね! アプトルームのお食事指導は無料お一人おひとりに合わせた、無理のない食事指導を行なっています。 ダイエット目的、健康維持増進、お仕事やスポーツのパフォーマンスアップにも欠かせないお食事の知識もぜひお伝えさせてください!
本記事の執筆者:APTROOM豊岡店 東山英樹トレーナー
保有資格:NZCF Certificate in Personal Trainig/NZCF Certificate in Executive Training/NASM Corrective Exercise Specialist/NASM Performance Enhancement Specialist/NCSF Sport Nutrition Specialist
